
なぜだか分からないけどイライラする
こんにちは、発達障がい支援センターの水野幸子です。
発達障害のお子さんが思春期に入ってきて、どう対応したらいいのか分からないと感じている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
男の子、女の子に関わらず、思春期は誰もがイライラしやすい時期です。
その原因はホルモンによるもので、ホルモンが脳に与える影響によるものということは、科学的にも分かっています。
お子さんの思春期に起こる反抗期など、親御さん自身がイライラいすることも増えていると思いますが、
・ホルモンが原因
・誰もが通る道
・自分も通ってきた道
とご自身に言い聞かせてください。
決して、お子さんが悪いのではない、ということをしっかり認識してくださいね。
反抗期がひどすぎるとお悩みの親御さん、反抗できるということは、反抗しても見捨てられないという安心感があるからとも言えるのです。
親御さんの愛は発達障害のお子さんに伝わっていると思ってください。
成長しているということなんだと、喜んでいきましょう。
喜ぶ余裕なんてない、と思われる親御さんもいますよね。
そんなときは、自分の反抗期を思い出してください。
・親御さん自身はどんなことでイライラいしていましたか?
・周りにどんな態度を取っていましたか?
・どんな対応をしてほしいと思っていましたか?
親御さんの思う対応が、お子さんがしてほしい対応に合致するかというと、必ずしも合致するわけではありません。
ですが、お子さんがイライラしたくてイライラしているわけではないのです。
勝手にイライラしてしまうのです。
ですので、この生意気な子は!と、親御さんが感情のままに対応をしてしまうと、親子関係が悪くなるばかりです。
お子さんのイライラが募るばかりになります。
親御さんが一歩引いたところから、様子をみている感覚でいてください。
そして、どうしてこんなにイライラするのかと、一番困っているのはお子さん自身です。
成長ホルモンによるものだよ。
脳に刺激を与えているからだよ。
誰もが通る道なんだよ。
いずれ治まるよ。
と、伝えてあげてください。
自分がどうかしてしまったのではないかと、真剣に悩んでしまうお子さんもいます。
成長している過程で誰にでも起こることと分かるだけで、気持ちは楽になるはずです。
親御さんから見ていると、イライラ度は何もかわらないかもしれませんが、
・自分はおかしくなったのかもしれない
・こんな自分は嫌だ
というような、自分への嫌悪感が、お子さんの中では減るはずです。
自分への嫌悪感が減るということは、自分を否定することも減るということです。
思春期は、自分と友達の違いに気づいていく、認識していく時期でもあります。
自分とはなんなのかと思い悩む時期でもあります。
発達障害のお子さんによっては、小学生のときから、何か自分は違うらしいと感じてきているお子さんも多いでしょう。
たくさん傷ついて、自分はダメな子とすでに思い込んでいる子もいるかもしれません。
思春期では、誰もが自分は変なのではないか?と悩む時期でもあります。
変ではなく個性なんだよと教えていってあげましょう。
親御さんの思春期の悩みの話をしてあげるのもいいですね。
思春期、反抗期と考えるだけで、親御さんとしては嫌だな~という気持ちが出ているかもしれません。
親御さんは思春期、反抗期の経験者です。
思春期のお子さんの気持ちが、まったくわからない、ということではないですよね。
温かく見守ってあげましょう。
身体だけがどんどん大人に成長していくのに、心はまだ幼いままというのも、発達障害の特性でもあります。
身体と精神年齢のギャップで心配されることは、性衝動なのではないでしょうか。
不審者を警戒していた立場から、気づけば、不審者なんじゃないの?と勘違いされかねない体格へ成長していくのです。
何がいけないことなのか。
どう対応していけばいいのか。
しっかりとお子さんに伝えていくことが大切になっていきます。
一度ではなく、何十回、何百回と伝えていくつもりで、話をしていきましょう。
親御さんだけでは辛いな、と思われているときは、公共の相談窓口もあります。
そして、この発達障がい支援センターの心理カウンセラーがいつでも寄り添います。
覚えておいてくださいね。