
こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得です。
今回は「発達障害のある大人が感じやすい孤独感」について、そしてその対処法についてお話ししてみたいと思います。
■ 周りにいるのに、なぜか「ひとりぼっち」
人と関わることが苦手だったり、会話のタイミングがズレてしまったり。
職場の雑談に入れなかったり、相手の冗談がうまく理解できなかったり。
――そんな経験、ありませんか?
発達障害のある大人の多くが、「みんなの中にいるのに、ひとりぼっち」と感じる瞬間があります。
それは単なる人見知りではなく、「自分だけが違う」という感覚からくる、深い孤独感です。
■ 「わかってもらえない」が積み重なる
発達障害の特性は、外からは見えにくいものが多いです。
・音に敏感
・人混みで疲れやすい
・急な予定変更に対応できない
・空気を読むのが苦手 など
でも、これを周囲にうまく伝えるのはとても難しい。
「そんなの気にしすぎだよ」
「わがままに見えるよ」
そんな言葉に傷つき、自分を出すのが怖くなっていく――。
こうして「わかってもらえない」経験が積み重なることで、心の中に静かな孤独が生まれていきます。
■ 孤独は「悪いもの」じゃない
でも、孤独は必ずしも悪いものではありません。
誰にも頼れないからこそ、見えてくる自分の感情や価値観があります。
大切なのは、「この孤独をどう抱えていくか」。
誰かに依存せず、自分の心に寄り添いながら、少しずつ人とのつながりを築いていくことが、孤独とうまくつきあう道になります。
■ 対処法①:「わかってくれる人」を1人でも見つける
無理にたくさんの人と関わる必要はありません。
「この人には、自分の話をしても大丈夫」
そんな安心できる存在が1人でもいるだけで、心はぐっと軽くなります。
同じような悩みを抱える人の集まり(当事者会やオンラインコミュニティ)を探してみるのもおすすめです。
■ 対処法②:「自分をわかってあげる」
もっとも大切なのは、「自分自身が自分の味方になること」。
「どうして自分はこうなんだろう」と責めるのではなく、
「そっか、これがしんどかったんだね」と、自分の心に声をかけてあげる。
それだけで、孤独の重さはやさしく和らいでいきます。
■ 対処法③:「ひとり時間」を楽しむ工夫をする
誰かと一緒にいなくても、心地よく過ごせる時間をもつこと。
読書、散歩、音楽、創作活動――
自分が落ち着ける「ひとり時間」は、孤独感を癒す栄養になります。
■ さいごに
発達障害のある大人が感じる孤独感は、誰にも言えない、深い痛みを伴うものです。
でも、その中にこそ、あなたの強さや優しさが隠れていることもあるのです。
「一人で抱えなくてもいい」
「あなたのままで、大丈夫」
そんなメッセージを、どうか心に留めてくださいね。