こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
あなたは、発達障害があり、日常生活で困っていることがありますか?
あなたは、発達障害の子どもがいて、子育てに悩んでいませんか?
あなたは、発達障害をこれから克服していきたいと考えていますか?
発達障害は、脳機能の障害ですので、現代の医学では治らないと言われています。
なので、薬で症状を抑えたり、生活の中で工夫をしたり、カウンセリングを受けたりしていくことで、少しずつ困りごとを「克服」をしていくのです。
今日のブログでは、発達障害の克服法を3つ紹介したいと思います。
大体、どの支援もこの3つのどれかに集約されます。
なので、発達障害克服の道のりを理解するためにも、ぜひ、この3つは確認しておいてくださいね。
発達障害の克服法①薬物療法
薬物療法は、病院で薬を処方してもらい、それを飲むことで、生活での苦しみ・困りごとを軽減していく方法です。
不登校やうつ病など、何かしらの二次的な障害が起きた時に、よくおこなわれる方法でもあります。
また、注意欠陥多動性障害(ADHD)の方の中には、コンサータやストラテラといったお薬を飲まれている方もいます。
私自身も発達障害当事者であり、元不登校児でもありますが、やはり不登校になって最初におこなったのは、この薬物療法でした。
この方法のメリットは、薬を飲めば、とりあえず症状は収まることです。
即効性があるのですね。
ただ、薬の力で症状をなくしているだけなので、実際に根本が良くなっているわけではありません。
薬をやめれば、また、辛い症状が戻ってきてしまいます。
そして、副作用が心配だとおっしゃる親御さんも多いです。
なので、根本解決には至らないことと、副作用が心配されることがデメリットと言えます。
発達障害の克服法②環境調整
発達障害の方は、その人の持つ特性が原因で、ストレスを抱えやすい状況にあります。
例えば、聴覚や触覚など、特定の感覚が過敏(感覚過敏)な方は、ちょっとした音がすごくストレスだったり、服のタグが肌に当たると痛みを感じたりします。
そういった場合、イヤーマフをつける、タグの無い肌に優しい服を買うといった工夫ができます。
これが、環境調整です。
発達障害の方が、なるべく過ごしやすい環境に調整するという克服法です。
こうすることで、発達障害の方のストレスを軽減することができ、苦しみや困りごとを減らすことができます。
他にも、
・動き回って全然着替えをしない発達障害の子どもに対して、「お着替えの時は、この青いマットの上でやろうね!」などのルールを決める(注意散漫になるのを防ぐ環境調整)
・見通しが立たないと不安になる発達障害の方に対して、予定を事前に目で見てわかるように伝えておく(視覚支援)
・何かできないことをやろうとするときに、スモールステップに分けて一つ一つできるように練習する
・ソーシャルスキルトレーニングをおこない、適切なかかわり方を学ぶ
など、たくさんの環境調整の方法があります。
その人の特性で、どんな時に問題が起きやすいか?を把握した上で、こういった支援をしていきます。
この方法のメリットは、副作用なくおこなっていけることです。
そして、発達障害の方にとって生きづらい環境を、生きやすい環境に変えていくことができるので、ストレスの原因の解決が可能になります。(ただ、特性によってはすべてを解決するのは難しいこともあります)
デメリットとしては、時間がかかることや、支援の負担が大きいことです。
自分一人でやる、親御さん一人でやるというのは大変ですので、学校や他の機関と連携しながら一緒にやっていくことをおすすめします。
発達障害の克服法③観念を変える(認知療法)
三つ目の方法は、観念を変える(認知療法)という方法です。
観念や認知というのは、その人が持っている価値基準・物の捉え方のことを指します。
発達障害の中でも、特に、自閉症スペクトラムの方は、この観念(認知)が偏りやすいという特徴があります。
白黒つけやすい、一つのことにこだわるとそれ以外が目に入らなくなる、などがその例です。
他にも、発達障害の方は、一般的に当たり前にできると言われていることが、苦手なことも多いです。
そのため、失敗経験が多く、自己肯定感が育ちにくいこともあります。
こういった困りごとを解決するのに、観念を変えること(認知療法)は、役立ちます。
この方法のメリットは、ストレスの根本原因を解決できるという点です。
観念が変われば、世の中の見え方が180度と言ってもいいほど変わります。
これは私もそうですが、昔は自分のことが大嫌いでしたが、今では発達障害の自分も含めて愛しています。
他にも、とあるカフェで、メニューの見方がうまくわからず、特殊な注文をしてしまったところ、店員さんに「頭がおかしい人がいるのよ!」と陰口を言われたことがありました。
しかし、この時も、自分や相手の観念(認知)がわかったので、気にしすぎることなく、カフェでゆっくりと時間を過ごすことができました。
このように、観念が変わることで、以前はストレスに感じていた出来事が、ストレスでなくなるということが起こるのです。
デメリットとしては、発達障害の方は、特性で観念が偏りやすいので、観念を変えていくのが大変ということです。
また、こういった観念は、自分ではなかなか気付けないため、プロの心理カウンセラーに任せて、やってもらうことが多いです。
WEBカウンセリングではない場合、カウンセリングルームに通うのに、負担が大きくなるというデメリットもあります。
ということで、発達障害の克服法を3つ、お伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
これやってるな~!こんな方法もあったのか!など、気付きがあれば幸いです。
より具体的な方法については、『発達障がい克服!無料メルマガ』でも解説していますので、ぜひこちらも無料で読んで学んでみてくださいね。
では、今回は、心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。