こんにちは。発達障がい支援センターの水野幸子です。
今日は、発達障害のお子さんの偏食についてです。
子どもの成長期に栄養を取ることは大切です。
栄養バランスを考えてご飯を作っても、お子さんが食べてくれないということありませんか?
そんなとき、すごく悲しくなりますよね。
栄養をバランスよく取らなく大丈夫なのか。と心配になりますよね。
栄養バランスも大切ですが、無理強いして食事をすることが嫌いになることの方が怖いです。
食事をするのは楽しい、と思っていてくれれば、今は無理でも食べる物が増える可能性があります。
発達障害のあるお子さんが嫌がるのに、無理して食べさせることはやめましょう。
まずは、なぜ偏食になるのかを考えていきましょう。
発達障害の特徴で偏食になる原因は2つあります。
1.感覚過敏
2.想像の特異性
1.感覚過敏
感覚過敏とは視覚、嗅覚、味覚、聴覚、触覚などが敏感に反応することを指します。
食事に関することですと、味覚、嗅覚、視覚が特に関わってきます。
味覚の場合。辛みだけ強く感じて、カレーライスは辛くて口の中が痛いだけ。と感じる。
嗅覚の場合。牛乳の匂いがするものが食べられない。
視覚の場合。いちごのブツブツが気持ち悪くて食べられない。
聴覚の場合。たくあんを食べるときのコリコリ音が耳障りで食べられない。
口腔内の感覚が過敏だと、コロッケなどの揚げ物の衣が刺さって痛いので、食べられない。
2.想像の特異性
発達障害の想像の特異性とは、強い「こだわり」のことを指します。
緑色は嫌い。見ているだけで気持ち悪くなる。というこだわりがあれば、緑色の野菜を食べることは無理ですよね。
ねばねばする物に拒絶反応を起こすのであれば、納豆やオクラなどの、ねばねばの食材を食べることは無理ですよね。
口に入れる物がどういう物なのか、理解できないと食べることができない。というこだわりを持っているのなら、コロッケが目の前にあっても、得たいのしれない茶色い物にしか見えないですよね。食べたいと思わないですよね。
これで、偏食の原因は分かりましたね。
これは、わがままを言っているのではないのです。
あなたは、食物アレルギーで、卵を食べるとアナフィラキシーショックを起こして、命の危険があると言われているお子さんに、卵を食べさせることをしますか?
しないですよね。
食物アレルギーの場合は、ほぼ体に反応がでます。これは体質なのです。
食物アレルギーを持っている方が、これは嫌いだからアレルギー反応を出そう。
と言って、自分の体を操作しているわけではないのです。
発達障害のお子さんの偏食も、体質なのですね。
偏食を持っているお子さんに、偏食はダメ。と言って無理に食べさせるのではなく、どうして食べないのかを理解していきましょう。
原因がわかれば、対応の仕方を考えることができますよね。
例えば、コロッケは衣が刺さって痛いから食べられない。という場合。
ジャガイモ、タマネギ、ひき肉、パン粉をミキサーにかけてスープにする。
これで、同じ材料のものが、食べられるようになりますね。
得たいの知れない物は食べられない。というお子さんには、
・調理の方法を教えてあげる。
・調理するところを見せてあげる。
・調理を一緒にやってみる。
そうすれば、食べられるようになる可能性が高くなりますよね。
偏食はいけない。という考えを手放しましょう。
食べるものがある。ということに目を向けましょう。
発達障害のお子さんが、食べるのは楽しいと思えるようにしていきましょうね。
お子さんが一口入れたときに、横でモグモグと言ってあげましょう。
この、モグモグはオノマトペになります。
モグモグと言って食べることは、思いのほか咀嚼がしっかりできます。
早食いを辞めたいと思っている方にもお勧めです。是非、試してみて下さいね。
それでは、今日も楽しい1日をお過ごしください。
発達障がい支援センター 水野幸子でした。
追記:関連ブログへはこちらから
言葉のコミュニケーション・オノマトペ