発達障がい支援センター
真鍋良得(まなべりょうえ)です。
親は子供に自立してほしいと思っています。
自分の力で生きていけるようになってほしいと思っています。
自分の力で生きていくということは、人の助けを借りずに一人で生きていくということではありません。
人を頼りながら、時には人に迷惑を掛けることがあっても自分を信じて生きていくということです。
発達障害がある方は、自分でできることが限られているうえにコミュニケーションが苦手で、仕事を見つけることが困難な場合があります。
一度就職しても、その仕事が自分に合わなかったり、会社がなくなって職を失うという事態になれば、コミュニケーションの困難さから再就職先を探すことが難しいことがあります。
そんな時、人に頼る方法、人に助ける方法を知っていることが大事になります。
発達障害がある人は、特定の分野においては秀でた能力を発揮することができるけど、それ以外のことは苦手なことがあります。
できない部分を他の人に助けてもらうことでその能力を発揮して安定した収入を得られるようにもなります。
そのためにも、人に頼る方法を身につけておく必要があるのです。
親は子供に必要以上の手出し口出しせず、なんでも自由にやらせてあげることで、何ができて何ができないかがわかるようになり、自分ができないことを人に頼みやすくなります。
また、子供が親に甘えたり何かをお願いしてきたときには、親が笑顔で全力でその要求に答えてあげることで、子供は人を頼っていいんだという感覚を身につけることができます。
何でも「自分でやれ」と言って突き放すようなことが多いと、「人に頼ってはいけない」と思うようになり、人を頼ることができなくなることもあります。
この二つは相反するように見えるかもしれませんが、子供が自分でやろうとしている時には、親は子供に任せる、子供が親にやってほしいと言ってきたときには、嫌な顔をせずにやってあげる、ということです。
つまり、親の気持ち、親の都合でなくて、子供の気持ち、子供の行動をを尊重してあげるということです。
そうすることで、他者との適切な距離がわかるようになり、人と上手に関わることができるようになります。。
自分一人でできることは限られていますが、他者の力を利用することで、より大きなことができます。
人が生きていくためには自分以外の人の力を頼ることが必要です。
自分にできることできないことを知り、他者を頼ることができるようになることが自立できるということなのです。