こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
発達障害の方は、片付けるということが苦手な傾向にあるとよく聞きますよね。
気付いたら、床に物が散乱している…。
物が見つけられなくて、遅刻しがち…。
片付けようとしても、うまく片付けられない。
こんな時、どうしていったらいいのでしょうか?
一般的には、物の置き場所を決める・物を捨てるルールを決める・ごほうびや罰で奮い立たせるなどの対応を取っていくことが多いです。
今回は、片付けられない…のもう一つの側面をお伝えしたいと思います。
実は、片付けられない理由として、内面が影響していることもあります。
物の置き場所を決めたり、ルールを決めたりして、行動を改善しようとしても、内面が影響して、うまくいかないこともあるのですね。
例えば、物を捨てようとしても捨てられないという場合、本人の思い込みや過去のトラウマが影響していることがあります。
・いつか使えるからという思い込みで、空き箱を捨てられない
・推しのグッズをいっぱい持っている方が、優位に立てると思っていて、捨てられない
・昔、家で一人でさみしかった時に人形を持っていた経験から、たくさんある人形をずっと捨てられない
・昔、同級生にバカにされた経験から、知識がなければいけないと思って、資料や本を捨てられない
こんな風に、内面の影響で、捨てられない・片付けられないということが起きてきます。
一つのことにこだわりやすい発達障害の方は、特に、そのような傾向が顕著に表れることがあります。
かくいう私も、昔、「音楽好きに思われるには、CDやレコードをたくさん持っていなければいけない!」と思って、手放せなかったことがありました。
こんな時は、行動面の改善だけでなく、内面から変えていくことも大切になるのですね。
その物がなければ満たされないと思い込んでいる「何か」がある。
↓
満たされない「何か」を解消する。
↓
その物を手放せるようになる。
こんな風に、その物を持っていなくても、心が満たされる方に変化を起こしていくのですね。
ということで、今まで、行動面の改善だけではなかなか片付けられなかった方は、内面にも意識を向けてみることをおすすめします。
他にも、検査結果の結果も見て、ワーキングメモリを鍛えることをおすすめすることもあります。
片付けられない!で困っている発達障害の方は、色々な側面からの改善を試みてくださいね。
担当の心理カウンセラーに相談してみることもおすすめです。
ということで、今日は、心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。