こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
あなたは、発達障害の子どもが失敗する前に手を貸すことはありませんか?
発達障害の子どもは、特性により、失敗しそうになる機会が多くあります。
衝動的に楽しいことばかりやってしまい、夏休みの宿題をずっと後回しにして、失敗しそうになる。
時間の調整が苦手で、約束に遅れそうになる。
学校の準備が苦手で、忘れ物をしそうになる。
確かに、身に危険が及ぶようなものであれば、すぐに手を貸す必要はあります。(車が来ているのに飛び出しそうになる等)
しかし、そうでない場合は、手を貸す前に、発達障害の子どもの失敗を活かすことも大切です。
例えば、先ほどの例であれば、
終わっていない夏休みの宿題を手伝ってあげるのではなく、やるべきことを後回しにしたらどうなるのか?・このままだったらどうなるのか?・宿題はどのようにやっていくと終わるのか?を知る機会にしてみる。
時間に遅れないように車で送って行ってあげるのではなく、どうしたら時間を調整できるようになるのか?、もし遅れそうならどうすればいいか?を知る機会にしてみる。
準備をやってあげるのではなく、どうしたら忘れ物をせずに済むか、もし忘れた時にどうすればいいか、一緒に工夫する機会にしてみる。
こんな風に、失敗体験が学びになるのですね。
私も、中学1年生の時に、夏休みの宿題を後回しにして、最終日に慌てた事がありました。
でも、この経験があったからこそ、後回しにしすぎると、こんなに大変な目に遭うんだということを今も理解できているのです。
誰かに宿題をやってもらっていたら、理解すらできなかったと思います。
失敗しない子どもはいません。
ですから、失敗させないように最初から手を貸しすぎるのではなく、かといって何もせず放置するのでもなく、ただ怒るのでもなく、学びの機会として活かすのがおすすめです。
そして、以前よりできることが増えたのであれば、その部分をしっかりと褒めていくことも大切です。
宿題やるなんて当たり前!
約束に遅れないなんて当たり前!
忘れ物しないなんて当たり前!
と思うのではなく、
前より、宿題に早い時間に取り組むようになったのであれば、その過程を褒めていきます。
約束に遅れないように、忘れ物をしないように、本人なりに工夫しているのであれば、その頑張っている過程を褒めていきます。
そうすることで、失敗しても、それを乗り越える力が身についていきます。
この力は、発達障害がなくても、子どもでなくても、大切な力ですよね。
あなたは、発達障害の子どもの失敗を良くないものと思っていませんか?
あなたは、発達障害の子どもの失敗を回避させようと必死になっていませんか?
失敗体験は、失敗を乗り越える力を身につける良い機会ですので、ぜひ、発達障害の子どもが失敗体験をしそうになったら、活かしてあげてみてください。
そして、大人であるあなたも、失敗体験を活かすことはできます。
今後、どうやっていくか?、気付くきっかけにもなりますからね。
失敗は悪いことではないのです。
ということで、今日は心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。