こんにちは。発達障がい支援センターの阿部由香里です。
学校の宿題で、漢字を覚えることに苦手意識をもつお子さんの中には
漢字をひたすら眺めていたり、書き続けていると、
文字がばらばらに見えてくる、文字が溶けていく、意味がわからなくなってくる
そんなことを感じる方もいます。
「ゲシュタルト崩壊」という現象があります。
これはたくさん並んだ漢字を注視していて、認知能力が低下することで全体のバランスが分からなくなる現象です。この現象は発達障がいではなくても誰にでも起こりえることです。
漢字はアルファベットに比べて、画数が多いうえに、覚えようとするとその数が多く、熟語の意味や使い方も覚えるとしたらとても時間がかかります。
ひたすらに書き続けることで覚えられる人もいれば、その作業が苦痛で耐えられないお子さんもいます。
いろいろな原因があるかとは思いますが、その子に合ったやりやすい覚え方の工夫が見つかるといいですね。
いくつか工夫のヒントをご紹介します。
・書く以外で、立体的なアート文字をつくる
図工が好きなお子さんは、モールや毛糸、物を並べて作ると1回でも印象的に覚えられるかもしれません。
・パズル法、市販の漢字パズル、クロスワード、脳トレアプリ活用
市販の漢字カードやパズル、学習アプリでなぞり書きしたり、遊び感覚で上達します。
・部首などの書き方を歌にして覚える
歌が好きだったら替え歌にして覚える。人の話を聞いたことをよく覚えているような人向きです。
・場所で覚える、日用品にラベルを貼って覚える
空間認識が高い人は場所で記憶すると言われます。家の中の日用品に漢字でラベルを貼って覚える。
・大きく書く
手指の不器用さがあったり、力加減で疲れる人に、書道のように大きな半紙に書いたり、タブレットに書く。
・付箋で隠してチェックシート方式
受験などのテスト勉強で使える方法。テキストの文字を細めの付箋で隠して覚える。
・ストーリーを作って面白く例文法
自分独自の、漢字を組み込んで面白い文章にして覚える。ツボにハマれば忘れません。
アイデアしだいでいろんな面白い方法ができそうですね。試しにやってみてくださいね。