こんにちは。発達障がい支援センターの阿部由香里です。
発達障がい、グレーゾーンのお子さんを持つ親御さんの抱える悩みには様々なものがあります。その中で、癇癪に悩まされるのはよくある代表的なものです。
一般的には幼少期を過ぎれば自然と減ってくるだろうと思われがちです。でも、発達障がいやグレーゾーンのお子さんは、なかなか成長とともに変わってくれないことがあります。
人前であったり、家の中であったり、急に大きな声で騒いだり、泣いたり、暴れたりする。激しいときは物を壊したり、自分の頭をぶつけたり。親御さんとしても度重なる出来事に、疲れ果てる。感情がおだやかではいられなくなりますね。
コミュニケーションのツール?
発達障がいのお子さんが、癇癪をコミュニケーションのツールとして使っている可能性があります。
小さいころから、どうしても通したい自分の意志がある時、癇癪でそれを受け入れてもらったという記憶がある。それがその子の成功体験となっています。
お子さんが本能的に見分けて、おじいちゃんやおばあちゃんのように、甘やかしてくれる人にだけ、それをやってしまうこともあります。
それは間違ったコミュニケーションだということを示さなくてはいけません。
暴れたり、泣き叫んだからということには反応せずに、無表情で平然としてください。
ただし、周りに危険なものがないか確認をして、お子さんの安全を確保だけはしてください。
静観する、遠くで見守るという感じです。
お子さんが癇癪を出し切って、気持ちの切り替えがついたその時を見逃さずにいてください。
癇癪を起したことではなく、気持ちの切り替えがついたことを、愛情表現をもってわかりやすい言葉で褒めてあげてください。
何度も繰り返し、とても根気のいることですが、お子さんにコミュニケーションを理解してもらうための行動なので、見守りながら取り組んでいきましょう。