こんにちは、
発達障がい支援センターの真鍋良得(まなべりょうえ)です。
子どもがあいさつできないと、親としては「子どもが将来困らないようにちゃんとあいさつができる子にしてあげたい」「あいさつも教えられない親と思われたくない」など、いろんな思いが出てきて、「なぜこの子はあいさつができないのだろう」と悩むこともあるのではないでしょうか。
多くの子どもは、親や周りの人たちがあいさつしているの見ていると、こんな時はあいさつするのだ、こんな風にあいさつすればいいのだと、あいさつの仕方がわかってきます。
しかし、発達障害がある子どもは、周りの人がやっていることを同じように真似することが難しかったり、その場の雰囲気や状況に合わせた対応が苦手な場合があります。
親から「あいさつしなさい!」「おはようございますでしょ!」と教えられてもできない子どもは、「なぜあいさつするのかわからない」「どうあいさつするのかよくわからない」「あいさつが必要と言うことは理解できたけれど、どのタイミングでどんな風にすればいいのかわからない」といったことからどうしてもあいさつができなかったりします。
あいさつができないことをとがめられて悲しくなったり、あいさつができない自分はダメなんだと落ち込んだり、心を閉ざしてしまってさらにあいさつができなくなったりします。
こうなると、いくら親があいさつを教えても効果がありません。
こんなときは、日ごろから子どもの話をよく聞き、共感し、肯定的に子どもと関わることが必要です。
親が自分のことを認めてくれる、理解してくれる、と感じられれば、子どもが安心し自信を持てるようになります。
子どもがあいさつできてもできなくても、親が笑顔であいさつする姿を見せていれば、子どもも「あいさつ」というものがわかってくるようになります。
私自身、親からどれだけあいさつを教えられても出来るようにならず、社会人になってからずいぶん苦労しましたが、必要に迫られる中で、だんだんあいさつが出来るようになっていきました。
発達障害がある子どもに対して「これくらいはできて当然」という思いを持つと、子どもをコントロールしたくなり、よけいにできなくなります。
できてもできなくても、温かく見守ってあげて、親が手本を見せてあげていれば、多くのことが出来るようになっていきます。