こんにちは。発達障がい支援センター 水野幸子です。
先日、息子が体育で跳び箱をしていると話しをしてくれました。
その時に、私が息子に言ったのは、オノマトペ使っている?です。
オノマトペとはフランス語で、擬音語、擬声語、擬態語、擬情語を総称した言葉です。
擬音語は自然の音や物音を表します。
風の音・・そよそよ。ビュービュー。
車の音・・ブーブー。ブッブッー。
擬声語は人や動物の声を表します。
犬・・ワンワン。
猫・・ニャンニャン。
擬態語は何かの動きや様子を表します。
本をめくる・・パラパラ
ドアをたたく・・トントン。ドンドン。
擬情語は人の気持ちや感覚を表します。
楽しみ・・ワクワク
悲しい・・シクシク
跳び箱の場合は動作を表すので、
サーッ(助走)・タン(踏切)・パッ(手をついて離す)・トン(着地)と、なります。
数年前にテレビで紹介されていたのを思い出しました。
オノマトペという単語を知らなくても、普段の生活でよく使っていますよね。
特に、乳幼児のお子さんとのコミュニケーションでは知らず知らずに使っていると思います。
オノマトペは言葉を発するための事前準備として、音の情報を沢山与えているとも言えるのですね。
あなたは、お子さんに対して
・言葉が遅いきがする。
・沢山話しかけているのに反応が鈍い。
・もっとコミュニケーションが取りたい。
と感じていませんか。
そんなあたなには、どんどん使っていただきたいと思います。
使い方はとてもシンプルです。
表現したいことを音に置き換えるだけでいいのです。
例えば、
「それ、チンして食べて」と聞いたとき、どんな動作か想像できますよね。
「チン」には、レンジで温めてという意味があります。
発達障害のお子さんに説明しようとすると、
①レンジの扉を開ける→②温める物を真ん中に置く→③扉を閉める→④スタートボタンを押す→⑤チンと鳴ったらレンジの扉を開ける→⑥温めた物を出す→⑦テーブルに置く→⑧レンジの扉を閉める
8個の工程を「チン」の一言で説明しているようなものなのですね。
(発達障害の状態によって工程数はかわります)
発達障害の中でも、
自分の気持ちも、感情が分からない。
他者に興味がない。
顔がちゃんと覚えられない。
という特徴があるときは、人の気持ちをあらわす擬情語での表現は、理解がしづらいと言われています。
顔の表情が認識できなければ、悲しんでいるのか、笑っているのか分かりません。
なので、
メソメソ が 悲しい に結びつけることができないのですね。
ニコニコ が 笑っている に結びつかないのですね。
それでも、体験をしている動作をオノマトペで表現してあげることは、効果があります。
例えば、ボール遊びをしているとき。
・ボールが転がれば、コロコロ、コロコロ。
・ボールが弾めば、ボンボン、ボンボン。
・ボールを投げれば、ヒュ~~~、ボ~ン、ボ~ン、コロコロコロ、ピタ。
ブランコに乗っているときは ユラユラ。
泥遊びは、グチャグチャ、ベタベタ。
親御さんが沢山の表現をしていくことで、
発達障害のお子さんが使う、言葉の表現が増えていきます。
そして、何よりも大切なのは、一緒に遊んでいるあなたの笑顔です。
言葉が出ないこと、コミュニケーションがうまく取れないことに
・焦っている。
・イライラしている。
・情けなくなってくる。
と、気持ちが落ち込んだり、揺らいでいませんか?
物の動きをオノマトペでどうやって表現するか、考えていると楽しくなりますよ。
心から楽しんで、発達障害のお子さんと遊んでくださいね。
お子さんが、どんな音に反応するのか。
同じ音でもスピードで反応が変わるかもしれません。
それが分かれば、もっともっと楽しく遊べますね。
そして、発達障害のお子さんを褒めるときに、いつもの褒め言葉に一言添えてください。
それは、「わーっ⤴」「ほーっ⤴」「へーっ⤴」 です。
やったね。を わーっ⤴ やったね
すごいね。を ほーっ⤴ すごいね。
よく気付いたね。を へーっ⤴ よく気付いたね。
あなたの伝えたいことが、いつもより伝わりますよ。
それでは今日も、ワクワクな楽しい1日をお過ごしください。
発達障がい支援センター 水野幸子でした