こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
突然ですが、発達障害のあなたは、自分のことを許していますか?
発達障害のお子さんを持つ親御さんは、お子さんのこと・ご自身のことを許していますか?
許すって意外と難しいですよね。
発達障害の方は特に、特性によって、失敗経験が多かったり、なかなか人と同じことができなかったりすることがあります。
そんな自分を目の当たりにすると、「何でこんなこともできないんだ!?」と自分を許せなくなることが多いのです。
ということで、今回は「許す」というテーマで、発達障がい支援センターのブログを書きたいと思います。
なぜ自分を許せなくなるのか?
では、なぜ、自分を許せなくなってしまうのでしょうか?
それは、過去の経験により、「スキーマ」というものができるからです。
スキーマは、「深い認知」とも言えますし、「固定観念」とも言えます。
「こうでなければいけない」や「こうあってはいけない」といったスキーマは、特に、あなた自身を苦しめるものになります。
例えば、過去に、人から嫌われる経験をした人がいるとします。
その経験があまりにも辛いもので、「人から嫌われてはいけないんだ!」という固定観念ができると、人から嫌われた時に、自分自身のことを許せなくなります。
ただ、よく考えると、誰からも嫌われない人はいません。
なので、ずっとずっと自分のことを許せなくなり、苦しみ続けることになってしまうのです。
他にも、学校の成績でトップになり、人から褒められるという成功体験をし、「一番でなければいけないんだ!」という固定観念ができると、一番でない自分が許せなくなってしまうこともあります。
こちらも、よく考えると、どんな物事においてもずっと一番の人はいません。
なので、ずっと自分を許せなくなり、苦しみ続けることになってしまいます。
自分を許した方がいい理由
自分を許せなくなるメカニズムを簡単にご説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
「許せない」という気持ちは、過去の経験から生まれ、ずっとそれを持ち続けていると、自分を苦しめてしまうんだなぁ…ということがわかっていただけたかと思います。
では、なぜ、自分を許した方がいいと思いますか?
その理由は、たった1つです。
あなた自身が、『自由に生きられるから』です。
許せないという気持ちは、自分に重荷を課すことになります。
こうでなければダメなんだ!こうあってはいけないんだ!
そんな中、生きるのは、とても自分を窮屈にします。
また、他の人のことを許せないという気持ちについても同じです。
私はあの人みたいなことしないぞ!あんな風にはならないぞ!と、自分自身を監視し、なかなか自由に生きれなくなってしまいます。
つまり、
自分を許すことは、他の人を許すことになります。
他の人を許すことは、自分を許すことになります。
自分を許せば、自分にも他の人にも優しくなれます。
他の人を許せば、自分にも他の人にも優しくなれます。
なぜ、こんなに許すことをおすすめしているか?と言いますと、私自身も発達障害当事者で、自分を、他の人を許せないという子ども時代をずっと過ごしてきました。
高校生の時には不登校・精神疾患にもなり、でもそんな自分も許せなくて、毎日辛い日々を送っていました。
今は、心理学を学び、自分も他の人のこともだいぶ許せるようになり、発達障害の特性がある自分のままでも、楽に生きられるようになっていきました。
この経験からも言える通り、発達障害をお持ちの場合は特に、自分自身を許していっていただきたいのです。
二次障害の改善にもつながりますし、ストレスに対しても強くなることができます。
「許す」と「迎合」は違う
ただ、ここで気をつけたいのが、「許すこと」と「迎合すること」の違いです。
許した方がいいんですよね!ということで、相手の意見をすべて受け入れ、自分自身を押し殺してしまう方もたまにいらっしゃいます。(私も一時期ありました💦)
迎合とは、自分の意見を曲げてでも、相手の意見に従うことです。
許すとは、自分の意見と相手の意見の違いを、そのまま受け入れることです。
なので、許すことができると、相手とは反対の意見を言う自分も許せますし、考え方の違いもそのまま許せます。
一方、迎合をしてしまうと、自分の意見をないがしろにして、相手の意見だけを受け入れるので、自分の意見は大切にできず、苦しくなってしまいます。
許すと迎合は、微妙な違いに見えるのですが、生きやすさという点においては大きな違いになるので、ぜひ、このことも忘れずにいていただければと思います。
ということで、今回は許すというテーマについてお話しました。
いかがでしょうか?
少しでも、生きやすさのヒントになれば、幸いです。
そして、
何で私は、発達障害の自分を許せないんだろう?
自分の中にあるスキーマ(固定観念)ってなんだろう?
自分のこれまでの経験が、どう今の自分に影響しているんだろう?
そう思う方は、ぜひ一度、『発達障がい克服!無料メルマガ』を読んでみてください。
発達障害の悩みを解決するための知識・知恵をお話しています。
ということで、今回は、心理カウンセラーの神谷今日子が、許すをテーマにお話させていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。