発達障がい支援センター
真鍋良得(まなべりょうえ)です。
「私はダメな人間」だというのは、思い込みであることが多いし、ダメじゃないこともたくさんあるはずです。
発達障害があるAさんは一つのことを長時間やり続けられる集中力があります。
Aさんの小学生の頃の記憶です。
新しいゲームソフトを買ってもらったとき、何時間もゲームをしていました。 すると母親から「いつまでゲームしてるの。時間を決めてやらなきゃダメでしょ。いい加減に勉強しなさい。もう、まったく!」と母親に言われました。
ゲームをやめて勉強を始めると、何時間もやり続け、夜中になっても勉強していました。
母親から「もう寝る時間でしょ!いつまで勉強してるの!いい加減にしなさい!もう、まったく!」と言われました。
次の休日には朝から何時間もずっと勉強していました。
母親から「何時間勉強してるの!目が悪くなるでしょ!いい加減にしなさい!たまには友達と外で遊んできなさい!もう、まったく!」と言われました。
Aさんは外に遊びに行きました。
晩ごはん暗くなるまで公園で自転車に乗ったりして遊んでいました。
母親が、Aさんを呼びに来ました。
「もう晩ごはんの時間でしょ!いつまで遊んでるの!いい加減にしなさい!もう、まったく!」と母親に言われました。
Aさんは、一つのことに夢中になってしまう自分はダメな子なんだと思うようになり、自信をなくしていきました。
Aさんのお母さんは、ひとつのことにこだわらずに何事も平均的にできなければいけないという考えがあり、テストの成績も平均点以下の科目がひとつでもあると、それを頑張らせようとしていました。
しだいにAさんは、母親から怒られないような行動をすることを第一に考えるようになり、自分の気持ちを表現することができなくなっていきました。
発達障害がある方の中には、本当の自分がわからなくなり、生きづらさを抱えている人が多くいます。
発達障害だから生きづらいのは仕方ない、悩みを抱えるのは仕方ないとあきらめることはありません。
状況を変える方法はあります。
悩みを抱えている時、苦しい時は、ぜひ一度専門のカウンセラーに相談してみてください。