発達障がい支援センター
小蔦美奈子(こつたみなこ)です。
発達障害のあなたは、
子供の頃、
タンポポの綿毛をフーッと
吹き飛ばして遊んだことはありますか?
私は子供の頃、
公園に行くと必ずあるタンポポは、
綿毛になっているのを見つけると次から次へと
夢中で吹き飛ばして遊んだ思い出があります。
街を歩くと必ず出くわすタンポポは、
コンクリートやアスファルトの間を
押しのけて育っている姿は
とても力強いですよね。
発達障害のあなたは、
どこにでもあるタンポポは
ただの野草だと思いますか?
実は、その茎から出る白い液体は
傷口を修復するのに良いとされているのですよ。
他にも、明治時代まで
花は天ぷらにしたり、
茎をきんぴらにして食べたりと
食卓を華やかに彩ってくれていたのです。
今でも開花前に収穫をして
乾燥したタンポポは「蒲公英(ほこうえい)」
という漢方として用いられているのです。
春分の日もすぎ、
日に日に暖かくなり、
あちらこちらで桜の咲く季節ですし
外に出る機会も増えてきますよね。
発達障害のあなたも桜を見上げながらも
地面に咲くタンポポ(蒲公英)を見つけた時には、
今までとは違う感情が生まれてくるのでは
ないのでしょうか?
春は人が大きく動く季節でもありますね。
新社会人になる方、
心機一転、新しい会社で働く方、
会社で異動になり見知らぬ土地へ引っ越す方…
発達障害のあなたは、
面接を経験したことは
あるでしょうか?
面接は、幾つになっても
緊張するものですよね。
私も、
発達障害のあなたと同じ気持ちです。
・目を見て話す
・言葉を詰まらせない
・落ち着いて座ること
・自信を持って臨むこと…
面接の時は特に、
発達障害のあなたが苦手とする場面に
直面することがありますよね。
ここで、デンマークにある会社、
「スペシャリスタネ」という
自閉スペクトラム症の人たちの
就職支援の面接風景をお話ししますね。
採用試験において、
就職支援側は面接の代わりに
「レゴブロックを使ってロボットを作る様子を観察する」
という作業を指示するのです。
ロボットの完成には数週間かかるのですが、
作業を通じて、自主的に作業するのか、
他の人と交流を図って作業するのか、
指示を理解できているのか、といった点を
見てもらうそうなのです。
まさに、子供の頃から夢中になっていたものが、
諦めずに続けていたことで、
大人になってもさらに、
知識と経験がようやく社会で生かされる機会を
与えられたのです。
この作業を企業の担当者に見てもらい、
それぞれの持つ能力を企業に十分に知ってもらうことで、
これまでに多くの自閉スペクトラム症の人たちが
大手IT企業に就職して、活躍をしているそうです。
その活動が評価され、
今では12の国と地域に展開していて
世界で約1万人の雇用を生み出してきたそうです。
日本でもはやく、
この採用試験のようなものが
取り入れられることを切に願います。
「スペシャリスタネ」の創業者である
トーキル・ソンネさんは会社のロゴとして、
タンポポをモチーフにしたそうです。
その理由には
ある特別な思いが込められています。
タンポポの本当の価値を知らない人にとっては、
ただの雑草ですが、
タンポポの使い方を知っている
人にとっては、薬草になります。
自閉スペクトラム症の人も同じです。
自閉スペクトラム症の人を理解すれば、
彼らは会社にとっても役に立つ存在となるのです。
どんな人でも働けるし、
どんなタンポポでも
役に立てる草として評価される
可能性があると私たちは思っています。
私はこの言葉にとても共感しました。
発達障害のあなたも価値ある人間なのです。
発達障害のあなたも色々な知識や経験を経て、
自分を知っていくことを忘れないでくださいね。
ここで、発達障害のあなたに
「面接で緊張を和らげる方法」を
お伝えしますね。
発達障害のあなたが、
面接で緊張している、ということは、
向上心がある、ということなのですよ。
なぜなら、緊張することで
交感神経が活発になり、
興奮作用のノルアドレナリンが発動して、
『やる気』と『集中力』を高めてくれているのです。
そのことを知っていれば、面接の時でも、
『緊張の証はやる気の証』
として、いつもの発達障害のあなたを
発揮することができるはずです。
それでも緊張の波に
飲み込まれそうなときも
ありますよね。
そんな時には、
「深呼吸」をお勧めします。
1、背筋を伸ばして空気の道をつくる(立っても座っていてもOK)
2、お腹の空気を全て吐き出す(口でも鼻でもOK)
3、鼻から自然に入ってくる空気を身体に流し込む
4、気持ちが落ち着くまで数回くり返しおこなう
飾らない、素直な発達障害のあなたを
存分にアピールしてくださいね。
緊張することは
決して悪いことではありません。
発達障害のあなたが
緊張しているのは、
「やる気の証」なのです。
発達障害のあなたが
緊張しているのは、
「集中していることの証」なのですよ。