発達障がい支援センター
小蔦美奈子(こつたみなこ)です。
発達障害のあなたは、
生まれ変わったら何になりたいですか?
私は小学生の頃、
必ず寝る前の儀式がありました。
布団の中に潜り込むと、
私の周りにいる家族全員の名前と顔を思い浮かべて、
おやすみなさいと心の中で言うことです。
父や母や兄へは顔を合わせて挨拶できるのですが、
遠く離れた祖父や祖母、友人、いとこ、
もうすでに寝ていたセキセイインコ13羽たちを
わざわざ起こすわけにもいかないので、
1人、1羽思い浮かべては、
おやすみなさいを心の中で言っていました。
そのあとに私は、
「今度生まれ変わったら何になろうかな、
鳥がいいかな?
蝶も楽しそうだな、
犬もいいし…
イルカになろうかな?」
などと本気で考えながら寝ていました。
そして明くる朝、
何ごともなかったかのように
人間としての一日を
精一杯過ごしていました。
発達障害のあなたも
子供の頃は、何の疑いもなく
自分の思う通りに生きられると
思ってはいませんでしたか?
発達障害のあなたが小学校、中学校と
時が経つにつれ、
何となく生き辛さを抱えて
いたのではないのでしょうか?
いい子でいなくてはいけない
宿題をしないといけない
忘れ物をしてはならない
友達と仲良くしないといけない
先生の言うことを聞かないといけない
お手伝いをしなくてはいけない
親に認められなければいけない
親に心配をかけてはいけない
大人に口答えをしてはいけない
発達障害のあなたにとって、
してはいけないことばかりが増えていくと
どんどん行動や言動が制限されて
苦しくなってくるのです。
発達障害のあなたが今
苦しくて辛くて、
いますぐ生まれ変わりたいと
思っているのでしたら、それは、
「観念の法則」から人生が創られるということを
知っておく必要があるかもしれません。
発達障害のあなたは、
「観念」という言葉を
聞いたことはあるでしょうか?
「観念しなさい」という言葉がありますね。
辞書で調べると、
「観念」という言葉は2つの意味があります。
1つは先に述べました、
観念しなさい=諦めなさい
という意味になります。
私が伝えたいのはもう1つの意味である、
主観的な価値観、レッテル、
マイルール、思い込みという意味になります。
「観念の法則」による「観念」には、
人それぞれ、人の数だけ違う「観念」を
持っているのです。
そう、それはボタンのように、
材質も違えば大きさも違う、
形も、穴の大きさも、
色も、厚さも、
肌触りも、
全て、ひとつひとつ
同じものはないのです。
その「観念」は親や兄弟、先生、
テレビやインターネットの影響で、
発達障害のあなたが
知らないうちに身についてしまっているものなのです。
例えてみましょう。
発達障害のあなたは、
食事の時には何を飲みますか?
以前、私が働いていた職場の中国人の方は、
コーラでした。
私はてっきり烏龍茶かと思っていましたが、
これも私の「観念」という思い込みですね。
私が幼少の時の兄は、
牛乳でした。
18歳の息子の友人はカルピスやメロンソーダ、
オレンジジュースだったりだそうです。
この、人それぞれ好みが違うのは、
「観念」が違うからなのです。
ここで、カルピスを飲んでいる友人に、
お茶を飲んでいる息子が、
「カルピスを食事中に飲むなんて良くないよ、
食事の時はお茶が一番だよ!」
などと友人を非難したらどうでしょう?
カルピスを飲んでいる友人が、
「食事にカルピスを飲むのが普通」
という「観念」があれば、
何か険悪な雰囲気になりそうですね。
もしくは、その友人に、
「人に合わせないといけない」
という「観念」があれば、息子に言われた通り
お茶にするかもしれません。
これを「観念の法則」にあてはめてみると、
食事中にお茶以外は良くない「観念」
↓
カルピスを飲むことは良くないとイライラする「感情」
↓
カルピスを飲むと食事が美味しいはずがない「思考」
↓
カルピスを飲む友人を指摘する「言葉」
↓
カルピスよりお茶を飲むようすすめる「行動」
↓
友人と険悪な雰囲気、もしくは
友人がお茶を飲み始める「結果」
↓
お茶を飲まない友人は最低だ!もしくは
やっぱり食事中はお茶が一番いい!「観念の強化」
つまり、「観念の法則」とは、
「観念」→「感情」→「思考」→「言葉」→「行動」→「結果」→「観念の強化」となるのです。
言い換えると、
「観念」があればあるほど苦しくなり、
「観念」があればあるほど人間関係が
うまくいかなくなってくるのです。
もちろん、
発達障害のあなたを幸せにする観念は
そのまま大切にしていて欲しいのですが、
発達障害のあなたを苦しめる「観念」が
あるとしたら、今すぐ捨ててしまった方が
良さそうですね。
「観念」には必ず「感情」が付いてきます。
その、「感情」が動いた時に
発達障害のあなたの「観念」に気付くことが
とても大切になります。
もし、発達障害のあなたが、
生まれ変わりたいと思っているのでしたら、
あなたを苦しめている
「観念」がたくさんあるからなのですよ。
発達障害のあなたが
生まれ変わったらなりたいものは、
今の、ありのままの
発達障害のあなたにもなれるものかもしれません。
私はこれからも、
生まれ変わっても、今の、
ありのままの自分でありたいと思う、
今日この頃なのでした。