発達障がい支援センター
真鍋良得(まなべりょうえ)です。
物事の理解のしかたややり方を覚える方法は人によって自分に合った方法があります。
発達障害がある人は、人からうまくいくと言われたやり方が合わなくて、自分はできない人間なのだと思ってしまうことがありますが、自分の得意なやり方をすれば能力を発揮できます。
会社で上司や先輩から指導を受けるときにメモを取りなさいと教える人がいます。
中にはメモを取らずに聞いている人に対して「人の話を聞くのに何でメモを取らないんだ」「メモをとらないやつはダメ」といって怒る人までいます。
言われたことをメモして覚えたり、わからなくなった時にメモを見返したりして仕事を覚えるというやり方は一人で仕事ができるようになるために必要なのかもしれません。
しかし、発達障害がある人の中には、メモを取ることが苦手な人がいます。
苦手な理由の一つは、メモを取っても後で自分のメモを見て何を書いてるのかわからなかったり、どこにメモしたかがわからなくなったりするというもの。
もう一つの理由は、メモを取ることで、メモを取ることに集中してしまって相手の話が理解できなくなるというもの。
もともと話を聞くこと自体が苦手な人にとっては、話を聞くだけで精一杯なのに、さらにメモを取るという行為は無理だということもあります。
字を書くのが苦手だけれど、聞いたことはしっかり記憶しているのでメモをする必要がそもそもないという人もいます。
そんな人にメモをとらないからダメだと言っても意味がないでしょう。
メモを取らなければいけないと言ってる人も、そうやって教えられてきたからそれが正しいことだと信じているだけで、実はメモを取るのが苦手だったりするかもしれません。
人によってそれぞれ得意なやり方があるので、一つのやり方が正しいと決めつけることなく自分に合ったやり方を見つけると楽にできるようになることがあります。