こんにちは!
発達障がい支援センターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です!
夏休みも終わりに近づいてきていますね。
私の住んでいる青森では、小中学校の夏休みはほとんど今週で終わりです。
我が家の小中学生は宿題まだ終わってません。
まったく手をつけていないわけではありませんので、
最後の頑張りに期待です。
さて、
発達障害・グレーゾーンもしくはその疑いがある子どもを育てている親のあなたは
ついつい、子どものよくないところに目がいってしまうことはありませんか?
子どものできていないところが目についてしまうことはありませんか?
子どもの短所や欠点に注目してしまうことはありませんか?
実は人間は、よいところ・プラスに見える面よりも欠点や短所と思われるマイナス面に、
ついつい無意識に注目してしまう生き物なのです。
これは、危険を察知するため言われています。
太古より命をつないできたのは、
この危険を素早く察知して回避する能力があったからなのですね。
なので、子どものよくないと思われる面についつい注目してしまうのが、
当たり前のことだとも言えます。
ただ、そのように親が短所やマイナス面と思ったことを、
「○○(子供の名前)は本当にできないのね~」
などと、思ったままの言葉で子どもに伝えてしまうと、
子どもは「自分はできないんだ、自分はできなくてだめな人間なんだ」などと思い込んでしまう可能性があります。
そうすると、子どもの自己肯定感が下がってしまいます。
特に幼い年齢の子どもは、
親の言うことをそのまま信じてしまいがちです。
自我が育っていない子どもにとって、
親の言うことは絶対なのです。
親はあまり意識しないで言ったこと・何気なく言った一言でも、
子どもの心には深く突き刺さってしまうこともあるので、
注意が必要なんです。
発達障害・グレーゾーン・HSPなどがあるなどで敏感で感受性の強い子どもだと、
特に親が何気なく言ったひとことが心にささりやすい傾向があります。
そして、子供の将来にわたって影響を及ぼしてしまうこともあるのです。
それは、
何度も何度も自分の頭の中で言葉や出来事を繰り返してしまい(反復思考・反芻思考)、
自分自身で強化してしまうからなのです。
よいところに注目して、そこを伝えていく
では、子どもの短所や欠点が気になってしまった時は、
どうしたらよいのでしょうか?
まずは、親から短所や欠点だと思われることを言わないことです。
今までいつも言ってしまっていたことを言わないというだけで効果が出てくることがあります。
そして、よいところに注目して、そこを伝えていくのです。
よいところとは、他の子との比較ではなく、その子の成長・できるようになったことです。
勝ち負けではなくてその子が好きなこと・夢中になっていること・得意なことです。
子どものよいところってどこ?なかなか見つけられない!
という方がいるかもしれませんね。
いつも子どものことを怒ってばかりになってしまっていると、
なかなか子どものいいところが見えなくなってしまっている親御さんもいるかもしれませんね。
子どものいいとこ探しのポイントとして、今回は2点お伝えします。
1.”やって当たり前”と思われることでも、言葉にして伝えること
”やって当たり前”と思われることも、あえて言葉にしてあげましょう。
例えば、
「家に帰ってきたらすぐに手を洗ったね」
「ごはんをおいしそうに食べているね」
「楽しそうに遊んでいるね!」
といった具合にです。
2.リフレーミングして伝えること
あと、短所だと思えることを長所をして見れないか考えてみましょう。
いわゆるリフレーミングですね。
リフレーミングとは、出来事や物事を、今の見方とは違った見方をすることです。とらえ方や見方を意識的に変化させて、気分や感情を変えていきます。続けていくと、子どもをよくとらえなおす効果があります。
例えば、
●おこりっぽいなぁ ⇒ 気持ちを正直に出せるね。感受性が豊かなんだね。
●落ち着きがないなぁ・せっかちだなぁ ⇒ 元気いっぱいで活発だね。行動力があるね。
●のろまだなぁ ⇒ ゆったりしているね。じっくりものごとに取り組むね。
●飽きっぽいね ⇒ 好奇心旺盛だね。いろんなことに興味があるんだね。
●すぐサボるなぁ ⇒ ちゃんと休みを取ってるね。自分の体をいたわっているね。
●わがままだなぁ ⇒ 自分に正直だね。自己主張がちゃんとできるね。
●神経質ね ⇒ 細かいところまで気が付くね。繊細だね。親切だね
といった具合です。
これが一番大事!日常的に愛情を伝えること
そして、一番大切なのは、
普段から、子どものことを『大好きだよ~!!』という親のあなたの気持ちを伝えることです。
「大好きだよ」「かわいいね」と言葉をかけたり、ぎゅ~っと抱きしめてあげたり、
日常的に子どもに愛情を伝えていくことによって、
親子の信頼関係をきずいていきましょう。
しっかりとした親子の信頼関係があれば、
親が少しまちがった接し方をしてしまうことがあっても、
マイナスの影響を受けずに、はね返す力になります。
それでもどうしても、親は感情的になってしまって、
適切ではないことを子どもに言ってしまうこともあるかもしれませんね。
そんな時は、決して自分を責めすぎなことが大切です。
冷静になったら、きちんと子どもに気持ちを伝えたり、
その分、子どもを大切に思う気持ち・大好きな気持ち・認めている気持ちをたくさん伝えてあげましょう。
普段から子どものよいところに目を向けることによって、子どもの自己肯定感を育てることができ、将来の自立に向けての土台となっていくのです。いつからでも遅すぎるということはありませんよ。