発達障害支援センター
真鍋良得(まなべりょうえ)です。
子供に発達障害があると診断されると、この子は発達障害があるからこれが苦手なんだという先入観をを持って接してしまうことがあります。
子供が日常生活においてサポートが必要な場合、これはできないからやってあげようとか、手助けしてあげることがあると思います。
手助けしてあげることは必要ですが、そのサポートが本当に必要なのか、少し考えた方がいい場合があります。
できないと思っていた事でも努力や工夫で出来るようになることもあり、昨日できなかったことが今日はできるようになることもあるからです。
できないんじゃないかと思うことでも、最初からできないと決めつけずに自分でやらせてあげれば、そのことが子供の成長につながります。
失敗しても時間がかかっても、手を出さずにほっといてあげたほうが、子供は自分でできることはひとりでできるようになるし、親もその方が楽です。
自分でできるところまでやってみることで、できない事の中でも、これはできてこれはできない、ということがわかってきます。
たとえば、服を自分で切ることができるけど、ボタンを留めることができない、ということがわかれば、ボタンを留めるところだけ手伝ってあげればいいし、ボタンのない服を着るという工夫もできます。
最初から、このことはひとりで服を着ることができないと決めつけて、全部着せてあげていると、そういったことがわかりません。
この子は何もできないと言って、できることまで親が全部やってあげていると、親が病気になったりした時には子供が困ることになります。
この子は自立が難しいから人に頼ることをおぼえさせないといけないといって、なんでもやってあげる人もいますが、できるところまで自分でやって、何ができて何ができないのかがはっきりしている方が、人に頼る時にも頼みやすくなります。
また、子供が自分でできることまで、できないからと言って親がやってあげると、子供は「自分は何もできない子なんだ」と思うようになり、自信をなくすことにもなります。
できることは、できるということを認めてあげましょう。
昨日できなかったことが今日はできるということもあれば、昨日はできたのに今日はできないということもあります。
最初からこうなんだと決めつけることなく、子供の今を大事にしてあたたかく見守ってあげたいです。