こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
1月も中旬が終わろうとしています。
1月の初めには、多くの方は、今年はこれをやろう!と目標や計画を立てられたかもしれませんね。
いかがでしょうか?
取り組めていますか?
ただ、その立てた目標や計画で苦しくなってしまうという発達障害の方も多くいらっしゃいます。
今日は、そのことについて取り上げていきたいと思います。
その目標・計画は何のため?
あなたの立てた目標や計画、それは何のために立てたのでしょうか?
そして、なぜ立てたのでしょうか?
仕事ができるようになるため!
なりたい自分に近づくため!
先生に目標を立てた方がいいと言われたから!
などなど、色々な理由があるかもしれませんね。
ただ、全ての目標や計画は、この一つの理由のために立てられていると言えます。
それは、「幸せに生きるため」です。
なぜそう言えるのでしょうか?
それは、今ある目標を達成したいのは「なぜ?どうして?」と、自問自答する形で、何回か聞いてみてください。
〜例〜
仕事ができるようになりたいのはどうして?
↓
仕事ができるようになると嬉しいから。仕事ができるようになると嬉しいのはどうして?
↓
より多くの人の役に立てるから。より多くの人の役に立ちたいのはなぜ?
↓
周りの人が笑顔で幸せになれるから。周りの人を笑顔で幸せにしたいのはどうして?
↓
それを見ていると、自分も幸せになれるから。
こんな感じです。
ほとんどの目標は、幸せになるために立てられます。
他の例で言えば、なりたい自分に近づくのも、より幸せに生きるためですよね。
先生に言われたからというのも、もしかすると、先生の言う通りにしたら、より幸せな方向に進んだことが多かったからという理由かもしれませんね。
こんな風に、目標は、より幸せになるために立てられているのですね。
発達障害の方は特に手段と目的が入れ替わりやすい
ただ、手段と目的が入れ替わってしまうと、目標が苦しいものになっていきます。
そして、発達障害の方は、特に、これが起こりやすいのです。
「早寝早起きする」という目標を立てた人を例にしてみます。
幸せに生きるという目的のために、「早寝早起きをする」という手段を取るはずなのに、「早寝早起き」が目的になると、どうなるでしょうか?
「早寝早起きができなければいけない!」となり、1日でも早寝早起きできなかった時に、自分を責めるようになったり、早寝早起きができていない周りの人を責めるようになったり、もっと言うと、早寝早起きができないという状態になりたくなくて、目標を立てることをやめたり、実行ができなくなったりし始めるのです。
これでは、苦しいですよね。
幸せに生きるという目的すら果たせなくなるし、目標を達成する道のりも苦しいものになります。
発達障害の方は、特に、手段の方に集中して、結局、何がしたかったんだ?となることが多いのです。
原因としては、こだわりの強さやメタ認知能力の低さなどが挙げられます。
じゃあどうしたらいいのでしょうか?
目的を忘れないこと・〜したいという自分の意志を大切にすること
まずは、目的を忘れないことが大切です。
最初は、幸せのために目標や計画を立てましたよね。
そこを忘れずにいると、今している行動は幸せに近づいているかな?と確認できるようになっていきます。
そして、もう一つ、自分の意志でやっているということを自覚することです。
先ほどの例で言えば、より幸せに生きるために、「早寝早起きしたい!」と思ったのですよね。
ただ、それが、「早寝早起きせねばいけない」といったように、そこに執着するようになると、苦しくなります。
自分や周りを責めやすくもなります。
なので、目標は、こうしたい!をベースに、本当の自分の意志で立てていくことが大切です。
自分がしたいからしていると思えると、自分や周りを責めることも減っていきます。
ということで、今回は、発達障害の方は、手段と目的が入れ替わりやすく、目標や計画で苦しみやすいというお話をさせていただきました。
これは、発達障害がない方も起こりうることですので、ぜひ、参考にしてもらえればと思います。
では、今日は心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。