こんにちは。発達障がい支援センターの明石美和子です。
皆さんは、普段の生活の中で五感に意識している時間はありますか?感覚には、五感と呼ばれている視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚があります。この他にも、体の動きを感じる前庭覚、筋肉の状態を感じる固有受容覚などがあります。私たちは、この感覚によって周囲からの刺激と自分の体の状態を感じ取り、その状態に合わせて体がさまざまに働きます。
例えば…喉が渇いたとき、体はその情報を受け取り、その情報をもとに体を動かします。筋肉が動き、コップに手を伸ばし、適切な力でコップを握り、適切な量の水をコップに注ぎ、適切な量の水を飲む。これらの一連の動きをつなぐ機能が感覚統合の重要な働きとなります。
発達障がいの方は、この感覚統合が上手く働かなかったり、極端に偏っている方がいらっしゃいます。例えば、感覚過敏だったり、感覚刺激を過激に求めることがあったりします。また、必要な機能の感覚が働かず、力加減が分からなかったり、ページが上手くめくれないこともあります。
そう言う時は、普段の生活の中で様々な感覚に触れ合うことを心がけましょう。ちょっとした配慮で、子どもたちが体験できる感覚の範囲が広がります。
感覚情報を上手く処理出来ないため、嫌がる感覚を無理やり押し付けないようにしましょう。良かれと思ったことが、逆にその感覚を嫌がってしまうこともあります。
好きな感覚を楽しめる環境と時間をたくさん与えていってあげてください。遊びに夢中になり、危険な行為や中々止めることが難しい場合も出てきます。満足するまで通常の何倍も時間がかかることを理解して時間の配分を考えておきましょう。また、禁止用語を使わずに、違う方向性に持っていくような言葉がけをするなど工夫をした声かけの仕方を行うと良いかもしれません。
私たち大人も、時に五感を研ぎ澄ませる時間帯や自然にに身を委ねる時間帯が必要な時もあります。そんな時は、童心に帰り、子どもたちと一緒に五感を感じながら過ごす時間も良いかもしれませんね。