心理カウンセラーのブログ

発達障害の子どもの集中力をアップする方法

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こんにちは!
発達障がい支援センターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。

子育て中のあなたは、我が子が集中力がないなぁと心配になることはありませんか?

・家に帰ってきて宿題をなかなかはじめられない

・子どもがやっとこさ宿題をはじめたと思ったら、すぐ他のことをし始めた

・食事に集中できなくて、食べこぼしが多い

・よく忘れ物をする

・片付けの習慣がなかなか身につかない

などということで、親子で困っていませんか?

まず子どもは大人に比べて集中できる時間が短いです。

そして、発達障害や発達障害グレーゾーンの傾向があると、集中することが苦手なことがあります。

今回は、発達障害と集中力の関係について、と、集中力を高めるにはどうしたらいいのか、ということについてお話ししたいと思います。

どうして発達障害ADHDがあると集中することが難しいの?

なぜ発達障害ADHDがあると、集中することが難しいのでしょうか。主な理由はこちらの2つです。

不注意の特性によるもの

発達障害のADHD(注意欠如多動性障害)には、不注意・多動性・衝動性といった特性があります。

その中でも、不注意つまり注意のコントロールが苦手なので、なかなか集中できません。

・好きなこと・興味のあることに対しての集中力が高いけれども、他のことへの気持ちの切り替えが難しい

・目や耳などから入る周囲のさまざまな刺激に反応しやすい

といった脳の特性が集中することを難しくしているのです。

生活習慣が乱れている

発達障害があると、夜に目がさえてしまいなかなか寝付けなかったり、遅く寝るので目覚めも悪くなったりと睡眠がうまくとれないというお子さんも多いです。睡眠をしっかりとれるように生活リズムを整えたり、寝る前にゲームやスマホなど画面を見ないようにしたりしていくことで、集中力アップにもつながりますよ。

集中力を高めることは大切です

しっかりと集中できる力をつけることは、日常生活のあらゆることをスムーズに進めるために関わってきますね。
勉強するときには、授業に集中したり、課題や宿題をこなしたり、日常生活でも、忘れ物をしないようにすることや、身のまわりの整理整頓・家の中の片づけ・食事・会話等々に関わってくるので、どうにかして、我が子にに集中力を身につけさせたいな、と思う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

集中力が続かないということは、勉強が進まなかったり、学力が身につかなかったり、大人になったら仕事に集中できなくなるといった心配もあります。我が子が集中することが苦手そうだなと思ったら、気づいたときからでも遅くないので、今回お伝えするトレーニングを取り入れてみてくださいね。

集中力を高める方法

お子さんの集中力を発揮する・高めるためのコツやトレーニングをいくつかご紹介しますので、参考になさって下さいね。

環境を整える

勉強するにしても、食事をするにしても、関係ないものが目に入ったり、耳から聞こえて来たりということを減らしてあげてください。

・テレビを消す
・机の上に勉強道具以外のものを置かない
・おもちゃを片付ける
・スマホやゲームにさわらないように離して置くようにするなど工夫する

など、お子さんの気が散る要素がないかチェックして、環境を整える工夫をしましょう。

集中がとぎれる前に前向きに声をかけよう

まず、我が子がどのくらいの時間集中できるのかをチェックしてみましょう。

一般的に子どもの集中力は、幼児期は年齢+1分、小学校低学年で15分くらいです。小学校高学年になると30分くらい、中学生になると45分くらいですが、15分単位で集中が途切れます。なので、学校に行っているお子さんは15分単位で区切って考えるといいですね。

発達障害の特性で集中しづらいと、もっと短いことも考えられます。

たとえばお子さんが宿題をやっているときに集中がとぎれそうになると、その兆候が見られる時があります。問題を解く速度が落ちたり、体を動かしてみたり、ソワソワして来たりと。お子さんの学習の様子をみて、集中が途切れる前にどんな様子を見せるのか、集中できるのは何分くらいなのかをチェックしてみてくださいね。集中が途切れる前の兆候をキャッチして、集中がとぎれる前に「がんばっているね」「その調子!」などと前向きな声をかけてあげましょう。親御さんの前向きな声がけ・ほめ言葉が集中力アップにつながります。

集中が切れてしまってからでは、ふたたび集中することが難しくなりがちです。注意・叱責などはお子さんのやる気や自信をなくしてしまうことにつながりかねないので注意が必要です。

休息をとる

集中力が切れてしまったり、集中力が途切れる前の兆候の頻度が上がってきたり、1時間くらいなど長時間頑張ったな、というところで、休憩をはさむとよいでしょう。

ストレッチなど身体を動かして、血行を良くして脳に血液が循環するようにするとよいですね。

気持ちを意識的に切り替えよう

ADHDは気持ちの切り替えが難しいという脳の特性があるので、宿題などにとりかかること自体が難しかったり、好きなことにはとことん集中するけど、他のことへの切り替えが苦手だったりします。そんな傾向がみられるなと思った時には、

1.やるといいことを考えてみる
2.「~したい!」と口に出して言ってみる
3.スモールステップに分けてやる
4.やるべきことをやったらごほうびを決めておく
5.やる目的を作る

といった方法が有効です。ぜひお子さんと一緒に取り組んでみてください。詳しくは、下記の記事も参考になさって下さいね。

やる気スイッチの入れ方5選

少しずつ時間を伸ばしていこう

我が子の集中できる時間が5分だったとしたら、すぐに30分に伸ばすことは難しいですよね。5分間集中できるようだったら次は10分を目標にしてみる。次は15分、20分・・・と少しずつ集中力が持続できるようにスモールステップで目標をつくって、続けていきましょう。『継続は力なり』です。長いスパンで考えていくことが大切です。

今回お伝えした集中力をアップする方法は、

①環境を整える
②集中が途切れる前に前向きに声をかける
③休息をとる
④気持ちを意識的に切り替える
⑤スモールステップで少しずつ集中できる時間を伸ばしていく

です。

集中力がアップすると、勉強のやる気もアップしたり、日常生活の困りごとを改善したりすることにもつながります。

我が子が集中することが苦手そうだなと思ったら、気づいたときからでも遅くないので、今回お伝えしたコツやトレーニングを取り入れてみてくださいね。

子ども時代の困りごとを改善していくことで、将来のお子さんの自立にもつながっていくことになりますよ。

 
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