こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
子どもや自身の発達障害を知った時に、ショックを受けたり落ち込んだりしますよね。
今までのことの原因・理由がわかってホッとしたという方ももちろんいますが、少なからず、どこかでショックを感じる人が多く感じます。
今回は、障害を受け入れること(障害受容)についてお話できたらと思います。
障害受容には段階がある
発達障害を知った時、最初にどんな気持ちになりましたか?
その後、どんな気持ちに変わっていきましたか?
実は、障害受容には、段階があると言われています。
それが、
ショック期→否認期→混乱期→解決への努力期→受容期
の5段階です。
ショック期:何が起こったか、理解できない時期
否認期:障害を否定しようとする時期
混乱期:怒りや悲しみなどがあらわれる時期
解決への努力期:障害に負けまいと努力する時期
受容期:障害をそのまま受容する時期
ちなみに、別に1段階目だからダメというわけでもないし、5段階目の人の方が上というわけでもありません。
5段階の中で、優劣はありません。
障害受容の方法とは?
障害受容をするには、まず、今の自分の状態を否定しないことが大切です。
自分を否定する自分さえも否定しないことです。
ただ、「今はこういうときなんだな」と理解し、湧き上がってくる感情を観察してみてください。
何でこうなったの?私のせい?
悲しい、情けない、今後が不安…。
どんな感情が湧いてきても、それは、障害受容の過程では自然なものです。
あるがままを見ていきましょう。
自分の気持ちを紙に書いてみるのも良い方法ですよ。
そして、感情を観察しながら、その奥にある観念(思い込み)を探していきます。
ここは、自分でやるのが難しいことが多いので、カウンセラーと一緒に進めて行くのもおすすめです。
例えば、「他の子よりうちの子が劣っていてはいけない」「障害は良くないもの」といった観念(思い込み)があると、どうしても障害受容できず、苦しみが続きます。
また、受容しているつもりでいても、どこか強がっている自分や、何とかポジティブに考えようと無理をしている自分、ネガティブな気持ちを抑圧する自分が心の奥に居ることもあります。
例えば、
「発達障害ってギフテッドとも言われるし、努力させれば、他の子より上になれるかも!」
「いやいや、子どものことをネガティブに考えるのは良くない!うちの子最高!」
などです。
表面はポジティブでいても、自分の気持ちはごまかせないことが多いのです。
まとめると、悲しみも怒りも、あるがままの気持ちをそのまま見つめ、観察すること。
そして、観念を変えていくこと。
この2つが特に大切です。
ピンと来た方は、やってみてくださいね。
子どもに発達障害の告知はした方がいい?
こちらのご質問もよくいただきます。
子ども自身も発達障害と知ったら、やはり受容に時間がかかるかも…と想像しますよね。
発達障害を告知するかしないか?は、知能検査によってわかる障害の程度や、今おかれている状況、その子の年齢にもよります。
また、告知の仕方も、障害とは言わずに、得意不得意を伝えるという方法もあります。
これも、色々なケースがありますので、カウンセラーに相談されるのがベストです。
発達障害の障害受容のまとめ
今回は、発達障害の障害受容についてお話しました。
このブログ記事を読まれたあなたは、発達障害を受容することで悩まれているかもしれませんね。
こんなに色々な感情がうごめく中で、本当に障害を受け入れられるのだろうか…?
こんな自分ではダメなんじゃないか…?
不安になることも多いと思います。
ただ、障害受容が出来たとき、あなたは、とても人間として成長します。
色々な苦しみや、複雑な感情、葛藤、混乱、すべてを見つめた上で受容しているので、他の人の苦しみや悲しみ、怒り、葛藤、混乱にも寄り添えるあなたになっているのです。
障害受容の過程は、確かに辛いことも多いかもしれませんが、必ず終わりがあること、あなたの糧になることを信じた上で進んでいただければと思います。
では、今日は心理カウンセラーの神谷今日子がお送りしました。