こんにちは、発達障がい支援センターの神谷今日子です。
発達障害の方は天才だ!才能がある!
あの偉人も発達障害だった!
といった言葉をよく耳にしますよね。
こういった言葉を聞くと、親御さんは、発達障害の子どもの才能を生かしたいと思いますよね。
ただ、教育の仕方によっては、その才能がつぶされるという話も聴きます。
また、期待を寄せられる子ども、つまり発達障害当事者の方が、その言葉を負担に感じるケースもあります。
今日はこういったことも踏まえながら、発達障害の子どもの才能をつぶさないためにはどうしたらいいか?についてお伝えできればと思います。
発達障害の方は得意・不得意や興味のある・無しがハッキリとしている
まず、発達障害のある方が、天才だ!才能がある!と言われる理由については、得意・不得意や興味のある・無しがハッキリしているところにあります。
字を書くのは苦手だけれども、絵を描くことにすごく長けていたり、
電車に関する興味がすごかったり、
特性によって、こういったことが起こるのですね。
ですから、そういった部分がピックアップされ、天才だ!才能がある!と言われるのですね。
一方で、不得意なこと・興味のないものもハッキリとある
発達障害の方は、得意なことや興味のあることがあれば、不得意なことや興味のないこともハッキリとあります。
例えば、対人コミュニケーションが苦手だったり、興味のないものに関しては1分も集中できなかったりするのです。
発達障害の子どものそういった面を目にすると、うちの子は他の子と違うなぁ…なんか育てにくいなぁ…と悩むこともありますよね。
発達障害の子どもの才能をつぶさないためにできること
発達障害の子どもを持つ親御さんができることとしては、子どもの得意・不得意、興味のあること・ないこと等、どんな部分も受容していくことです。
得意で才能がある部分だけを見て褒め、苦手な部分はあなたのダメなところ!隠さなきゃいけないところ!変えなきゃいけないところ!と指導すると、発達障害の子どもは自分の特性を嫌うようになります。
「こんな部分がある自分はダメなんだ…」と思いやすくなるのですね。
ただ、苦手なところと得意なところって、紙一重だったりします。
飽きっぽい発達障害の方は、色々なアイディアがわく才能があったりします。
コミュニケーションが苦手な発達障害の方は、一人で黙々と何かをする才能があったりします。
飽きっぽいのはダメ!コミュニケーションが苦手なのはダメ!と、苦手な部分を良くないものとして指導すると、発達障害の子どもは、そういった部分は出しちゃダメなんだ!と理解し、色々なアイディアがわく才能も、一人で黙々と何かをする才能も、自らつぶしてしまうことが起こるのです。
これでは、発達障害の子ども自身も辛いですよね。
ですから、発達障害の子どもの才能をつぶさないためには、どんな部分も発達障害の子どもの一部であることを認め、受容していくことが大切になります。
もちろん、身辺自立や学校・仕事のことで、どうしても正しいやり方を指導しなければいけないこともあると思います。
そのときも、これができないあなたはダメ!という考えで指導するのではなく、苦手な部分があってもいいという考えのもとで、なるべく子どもが取り組みやすい方法で指導することが大切です。
例えば、字がうまく書けないのであれば、タブレットなどの機器の使用を勧めたり、
手先の不器用さがあるのであれば、なるべく使いやすい道具で作業に取り組んだりするのです。
また、学校などで、苦手をダメとする指導があった場合も、家では、ありのままで良いことを伝え、発達障害の子どもに安心を与えてあげてください。
そうすることで、発達障害の子どもは、ありのままで生きられて、伸び伸びと自分の特性を発揮するようになります。
ですから、才能がないのはダメ、得意なことがないのはダメといった思い込みも取っ払って、ありのままのお子さんを見ていってくださいね。
発達障害の有無に関わらず、才能がない人は一人もいませんので^^
ということで、今回は、発達障害の子どもの才能をつぶさないためには?というテーマでお送りしました。