こんにちは!
発達障がい支援センターの黒瀧素子(くろたきもとこ)です。
子育て中の親であるあなたは、
わが子が
・思い通りにならないと、癇癪(かんしゃく)を起こしてしまう
・癇癪を起こして、泣きだしたら止まらなくなってしまう
・強いこだわりがあって、そのこだわりを通さずにはいられない
・カッとしやすく、友だちとトラブルになってしまうことがよくある
・学校ではおとなしいけど、家では暴れることがある
など、わが子が感情のコントロールが苦手なことを心配していませんか?
感情のコントロールが苦手なことは、発達障害の特性からきているということもあります。
発達障害の特性で、”目先の欲求に流されやすかったり”、”同時に複数のことを考えることが難しい”ことがあるからです。
子どもが幼い頃から発達障害の特性が目立つこともあれば、一見周囲の子どもたちとのちがいがそれほど目立つものではないこともあります。
ですので、発達障害の傾向があることに周囲の大人は気づくことができないことも多くあるのです。気づかれなくても、発達障害の特性をもつ子どもは困っているのです。
本人は困っているけれども、それを言葉でうまく言い表すのが苦手なこともあります。
自分の気持ちに気づきにくい特性があることもあるので、年齢が進まないと気づかれないということもあるのです。
発達障害の特性がもとで、周囲の大人に怒られることが多かったり、クラスでいじめに遭うといった経験をすると、
ありのままの自分を認めることができずに、自己肯定感や自尊心が育ちにくいということがあります。
大人に言われたこと、友だちに言われたことで傷ついた経験が多く、
『自分はダメな人間なんだ』と思うようになって、あまりに自分のことを責める状態が続くと、学校に適応できない不登校やうつ病、不安障害といった二次障害になってしまうということもあり、注意が必要なのです。
そうなっていかないように、どうしたらいいでしょうか?
それは、子どものうちから『人の心のしくみ』を理解していくことがとても大切なのです。
心の中で起こっていることは、すべて心理学の『観念の法則』にしたがって起こっているのです。
観念の法則
出来事 → 観念 → 感情 → 思考 → 言葉 → 行動 → 結果
観念とは主観的な価値観、主観的なものごとのとらえ方です。
たとえば、
・父親に怒られてショックを受けた
・友だちにイヤなことを言われてムカついた
・成績が落ちて、このままでは将来が絶望的に感じてしまった
といったように、大きく感情が動くことが起こった場合、感情が動くというということは、そこに必ず観念があるのです。
この、
観念があるから感情が生まれ、
感情から思考が生まれ、
思考から言葉が生まれて、
言葉が行動になり、
行動から結果が生まれる
できるように観念の法則(心のしくみ)をお子さん自身が理解していくことで、
自分で自分の感情をコントロールすることができるようにしていくことが、
発達障害の二次障害を予防するうえでもとても大切です。
今日は、『子どものうちから心のしくみを知っておこう』というお話をさせていただきました。
私たち大人も、感情のコントロールができているとは限りません。
”この出来事が起こったからこういう結果が起きているんだ”と考えがちです。
でも、出来事で結果が起こるのだったら、全員同じ結果が起こるはずですが、実際は同じ結果になっているということはないのです。
例えば、「担任の先生がこわいから学校に行かない」、という不登校の子がいたとしても、クラス全員が不登校ということはありませんよね。なので、この場合は先生が原因なのではなくて、この不登校の子どもの観念から不登校になっているということです。
観念、つまり人ぞれぞれちがう主観的価値観があるから、感情が生まれて結果になるのです。
このことをしっかり理解していくことが、発達障害の困りごとを解決していくためにも、あなたの人生においても子どもにとっても、とても大切なことなのですよ。