おはようございます。発達障がい支援センターの青芝夏樹です。
あなたは、「ギバー」「テイカー」「マッチャー」という言葉を聞いたことはありませんか?
組織心理学者のアダム・グラント氏が提唱し、アダム・グラント氏が著書『GIVE&TAKE』の中で、人々が他人との関係を築くときにどのような態度や行動を取るかを説明するために使われました。ギバー、テイカー、マッチャーそれぞれの割合は、ギバーは全体の25%、マッチャーは全体の56%、テイカーは全体の19%だと示しました。
ギバー(Giver)
ギバーは、与えることに重点を置く人を指します。彼らは自分自身よりも他人のニーズや幸福を優先し、喜んで助けやサポートを提供します。ギバーは、他人のために時間やエネルギーを捧げることで喜びや充足感を感じます。
例えば、ギバーの一人は友達が困っていると知ったら、手助けするために努力するでしょう。彼らは自分の物事を後回しにしてでも、他人の幸せや成功に貢献することを選びます。
テイカー(Taker)
テイカーは、受け取ることに重点を置く人を指します。彼らは自分自身のニーズや利益を最優先に考え、他人から得ることに焦点を当てます。テイカーは、自己中心的な傾向があり、他人が提供するものを利用することに関心があります。
例えば、テイカーの一人は友達に頼みごとをすることが多く、自分自身の利益を追求する傾向があります。彼らは他人からの援助やサポートを求めることが多いですが、自分自身が他人を支援することはあまりありません。
マッチャー(Matcher)
マッチャーは、与えることと受け取ることのバランスを重視する人を指します。彼らは他人に対しても自分自身に対してもフェアな態度を持ち、相手が与えたものに対して返すことを好みます。マッチャーは、相互の関係が公平で均衡を保つことに価値を置きます。
例えば、マッチャーの一人は友人が誕生日プレゼントをくれた場合、同じくらいの価値や気持ちでお返しをするでしょう。彼らは他人との関係でバランスを保ちたいと考え、相互のやり取りを大切にします。
「マッチャー」の人の行動例
- 例えば、コンビニでトイレを借りるとします。テイカーの人はトイレだけ借りて、何も買わずに出てきます。
- スーパーで試食をさせてもらったとしましょう。テイカーの人は試食だけして買わないでしょう。
- 店の入り口で携帯電話の会社の人がティッシュを配っていたとしましょう。テイカーの人はティッシュだけもらって話を聞かないでしょう。
- テイカーは、何かを無料で貰えるとき、多めにもらうようにするでしょう。
「テイカー」の末路
「テイカー」は、他人の利益やニーズを無視することで、長期的には人間関係や社会的なつながりを損なう可能性があります。以下にいくつかのポイントを挙げて、テイカーの末路について説明します。
孤立
テイカーの主な関心は自分自身の利益や欲求の追求です。彼らは他人から何かを得ることに集中し、他人のニーズや感情に十分に気を配ることがありません。その結果、テイカーは周囲からの信頼や支持を失い、孤立してしまうことがあります。
信頼の欠如
テイカーの行動パターンは、他人との信頼関係を損なう可能性があります。彼らは自己中心的であるため、他人が彼らのために尽くすことを当然のように思いがちです。このような態度は他人の信頼を損ない、関係を壊す可能性があります。
自己成長の制限
テイカーは自分自身の利益や欲求に集中するため、他人に対するサポートや助けにはあまり関心を示しません。しかし、人間関係や社会的なつながりは、個人の成長と幸福感に重要な役割を果たします。テイカーは他人との協力や相互のサポートを無視することで、自己成長の機会を制限する可能性があります。
心理的な不満や不幸感:
テイカーは常に自己中心的な利益追求に焦点を当てるため、他人とのつながりや共感が不足し、心理的な不満や不幸感を抱えることがあります。人間関係は喜びや幸福感の源となりますが、テイカーはそのような経験を制限される可能性があります。